鍼灸と内臓疾患の関連痛
こんにちは! yell鍼灸治療院の斉藤です!
今回は
関連痛
について書いていきたいと思います。
患者さんが訴える【痛み】って筋肉とか皮膚などの、体の外っ側にある組織がだけが原因じゃない!
この痛み内臓かも、、
その可能性は、常に頭の中にあります。
そんな関連痛についてです。
「そんなこともあるのね〜」
と、少しでも嫌な不安を減らす一助になれれば嬉しいです!
【参考文献】
東洋医学はなぜ効くのか
出版:講談社
著書:山本高穂さん、大野智さん
(医療用語がたくさんなので、一般の方には、ちょっと取っ付きにくい部分もありますが、非常に勉強になる1冊でした。)
内臓の痛みの感じ方
手をツネられた時の痛み
タンスの角に小指をぶつけた時の痛み
足を思いっきりヒネった時の痛み
↑これらは、【皮フ・筋肉・関節】にある、痛みセンサーが働いて、脳みそが【いってぇぇぇ〜】と感じてる訳ですが
イメージとして、鋭めの痛みじゃないですか?
これらは、【Aδ/エーデルタ】繊維と、呼ばれる神経がびよ〜んと伸びていて、鋭めの痛みを感じさせています。
食べ過ぎた時の痛み
食べ物がアタった時の痛み
腸の調子が悪い時の痛み
これらの痛みはどうですか?
さっきの痛みの種類とちょっと違うイメージがないですか?
この【内臓の痛み】は、【C】繊維という神経が内臓からびよ〜んと伸びて、鈍い痛みを感じさせています。
表でもって、見てみましょう!
ザックリと、痛みを感じる神経は
・強い刺激用
チクッとする痛みを感じる(Aδ線維)
・なんでも反応する用
熱やケガでズーンとした痛みを感じる(C線維)
とに、分かれてるよ!
です。
なぜ違う所が?
なぜ違う所が?の結論から
【通り道が一緒で、迷子になってるから!】
です。
感覚が迷子なってしまっているので
・左肩の肩こりで治療院に行く
↓
・何回施術しても効果がない
↓
・「心臓が原因かも、、」と言われ検査
↓
・心臓の血管が狭まっている事が判明
↓
・「この肩こりは心臓が原因だったのか!」
的な、事は稀にあったりします。
文字にすると
狭心症などで、心臓から発せられた痛みの感覚刺激は、脊髄の後角に到達するが、その後角には左上肢や胃などの感覚神経も通っていて、心臓から発せられた感覚刺激が、後角で伝播し、神経を逆行し左上肢に痛みを生じる。脊髄の後角で神経刺激が合流するという構造が関連痛の原因とされている。
自分で書いておきながら、こんなのは1ミリも覚える必要はありません!笑
ざっくりと図にしました。
こんな感じで、道が一緒だから、感覚が迷子になってるんだな〜と、イメージしてもらえたら嬉しいです!
ツボと関連痛
この関連痛は、東洋医学での経穴(いわゆるツボ)とのつながりがあるんじゃなかろうか!
と、研究した韓国の研究チームがいました。
その研究で、高血圧・大腸炎症状が出ているラットの手足に、斑点が出たんです。
その斑点が出た場所が、鍼灸のツボと、一致していた事も確認ができたんです!
(一致率は高血圧67%、大腸炎75%)
高血圧→内関・大陵(心包経のツボ)
大腸炎→衝陽・内庭(胃経のツボ)
そしたら、そのツボに鍼灸をしてみたくなりますよね!
してみたんです!そしたら
高血圧→血圧の抑制
大腸炎→体重減少
これらを確認する事ができたんです!
あくまでラットによる研究ですが、
鍼灸という言葉すらない昔の時代から
「う〜ん、お腹が痛いな〜」
「じゃあここら辺を押してみなよ!」
「なんか楽かも〜」
こんなやりとりをしていて、その集積が現在の新旧施術になっていて、その関連性の一端をこの研究で示してくれたのかなと、感じました。
ちょっとロマン感じますね!笑
まとめ
ここまで読んでくださってありがとうございます!
後半は大分と、鍼灸師としての願望というか、ロマンというか、そんなようなものが出てしまいました、、笑
刻一刻と鍼灸の効果に対して、世界のどこかで研究が進んでいて、そのメカニズムが解明されてきています。
より確かなものを知って、たくさんの引き出しを持って、患者さんが目指したい場所に向かうのを応援していきたいですね!
yell鍼灸治療院は、あなたの健康と笑顔とハッピーを超応援します!